あなたは携帯電話の中で、どのキャリアが一番使われているかご存知ですか?
携帯キャリアには「NTTドコモ」「KDDI(au)」「ソフトバンク」の3社があります。
この3社の内、シェア率が一番高いのはどこで、現在もっとも好調なのはどのキャリアなのでしょうか?
今回は、最新の各携帯キャリアのシェア率について紹介していきます。
各携帯キャリアのシェア率
各携帯キャリアのシェア率は、3か月に一度、総務省から発表されます。
総務省では3月、6月、9月、12月と1年の四半期毎にデータを発表しているのです。
今現在(2018年6月)、総務省が発表している最新のデータは、2017年12月時点のもので、2018年の3月16日に発表されています。
では、それぞれの携帯キャリアのシェア率はどれくらいだったのでしょうか?
ここでは、総務省が2018年3月16日に発表した「2017年12月時点での各携帯キャリアのシェア率」について紹介していきます。
NTTドコモのシェア率
まずはNTTドコモから見ていきましょう。
2017年12月時点でのドコモの携帯電話の契約数は、全体の「39.9%」と約4割を占めていました。
ソフトバンクやauがiPhoneを販売しているのに対し、ドコモはiPhoneの販売を一向におこなわないことで一時不調も噂されていましたが、3社の中でもっとも高いシェア率を誇っています。
ですが、この39.9%という数字はドコモにとってあまり良い結果とは言えないかもしれません。
何故なら、ドコモの携帯キャリアのシェア率は毎期下がっているからです。
過去5期(2016年12月から2017年12月まで)のドコモの携帯キャリアシェア率は以下のようになります。
2016年12月 | 41.1% |
---|---|
2017年3月 | 40.9% |
2017年6月 | 40.8% |
2017年9月 | 40.5% |
2017年12月 | 39.9% |
このようにドコモの携帯キャリアのシェア率は毎期下がっているのです。
特に2017年12月のシェア率は、前期から一気に0.6%減と、それまでと比べても大きな下落率になっています。
今後、ドコモが巻き返しを見せられるのか非常に興味深いですね。
KDDI(au)のシェア率
続いて、auを展開しているKDDI(au)の携帯キャリアシェア率を見ていきましょう。
総務省が発表した2017年12月時点でのKDDI(au)のシェア率は、全体の「27.4%」となっています。
携帯キャリア3社のなかで前期よりシェア率を上げたのはKDDI(au)だけでした。
KDDI(au)の過去5期のシェア率の推移は以下のようになっています。
2016年12月 | 27.2% |
---|---|
2017年3月 | 27.1% |
2017年6月 | 27.2% |
2017年9月 | 27.3% |
2017年12月 | 27.4% |
2017年3月のシェア率こそ前期を下回る結果となりましたが、2017年3月以降、一期ごとにシェア率を0.1%ずつ伸ばしています。
KDDI(au)がこのままシェア率を伸ばしていくのかについても注目です。
ソフトバンクのシェア率
最後に、ソフトバンクでのシェア率を見ていきましょう。
総務省が発表した、2017年12月のソフトバンクの携帯キャリアシェア率は「22.3%」でした。
ソフトバンクの携帯契約数には、ソフトバンクの子会社のワイモバイルのスマホや携帯電話も含まれています。
いち早くiPhoneを販売するなど話題性のあったソフトバンクですが、携帯キャリア3社のなかでもっとも低いシェア率となりました。
ソフトバンクの過去5期のシェア率は以下のようになっています。
2016年12月 | 22.8% |
---|---|
2017年3月 | 22.5% |
2017年6月 | 22.2% |
2017年9月 | 22.3% |
2017年12月 | 22.3% |
2017年の6月までは下落傾向にありますが、それ以後は堅実な推移を見せていることが分かります。
とは言え、2016年12月、2017年3月よりシェア率を落としているので、ソフトバンクはここから巻き返しを図りたいところでしょう。
大手携帯キャリア以外のシェア率
総務省で発表されている各携帯キャリアのシェア率を計算するとトータルで89.6%になります。
このデータからも分かるとおり、携帯電話を持っている人のなかには、携帯キャリア3社以外と契約している人も多いのです。
残りの10.4%は、携帯キャリア3社から電波を借りてユーザーにサービスを提供している「MVNO」事業者と契約しています。
MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator(モバイル・バーチャル・ネットワーク・オペレーター)」の略で、日本語で「仮想移動体通信事業者」という意味です。
ドコモやau、ソフトバンクと言った携帯キャリア会社は、いずれも自社の携帯電話に電波を送るための基地局を持っています。
MVNO事業者は、これらの携帯キャリア会社の電波を借り受け、それをユーザーに提供する形で携帯電話事業をおこなっているのです。
基地局がない分、設備にお金がかからないMVNO事業者は格安でユーザーにサービスを提供できます。
つまりMVNO事業者と契約すれば、各携帯キャリアと契約するよりも月々の携帯電話料金が安くなるのです。
MVNO事業者が提供している携帯のサービスは「格安SIM」と呼ばれています。
格安SIMの「SIM」とは、スマホやPhoneに差し込まれている「SIMカード」のことで、このカードをSIMの制限がない「SIMフリー」のスマホ、iPhoneに挿入して使うことでMVNO事業者のサービスを受けられます。
ドコモなどの携帯キャリアで契約したスマホ、iPhoneのSIMカードは、他のキャリアで使えないように設計されています。
つまりドコモのSIMカードは、auやソフトバンクのスマホ、iPhoneに差し込んでも使えないということです。
しかしSIMフリーの携帯電話には、このようなキャリア毎の制限はありません。
どの携帯キャリアとも契約せずにSIMフリーの携帯電話本体を買い、その本体にMVNO事業者と契約した際にもらえるSIMカードを挿入すれば、格安で携帯電話が使えるというわけです。
先ほども説明したとおり、総務省が発表した全てのMVNO事業者の携帯シェア率は10.4%で、全体の1割以上を占めています。
さらにMVNOと契約して格安SIMのスマホ、iPhoneを使っている人はどんどん増えているのです。
総務省の発表したデータによると、過去5期の格安SIMのスマホの契約件数は以下のように推移しています。
2016年12月 | 807万件 |
---|---|
2017年3月 | 891万件 |
2017年6月 | 965万件 |
2017年9月 | 1,012万件 |
2017年12月 | 1,086万件 |
2017年12月の格安SIMの契約件数は「1,086万件」で前期比74万件増です。
このデータを見れば、いかにすごい勢いで格安SIMの携帯電話を契約している人が増えているかが分かります。
MVNO事業者のシェア率
総務省は、格安SIMの携帯電話における各MVNO事業者のシェア率についても上位5社までを発表しています。
2017年12月のSIMフリー携帯電話の順位およびシェア率は、以下のとおりです。
楽天モバイル | 15.4% |
---|---|
IIJmio | 14.0% |
OCNモバイルONE | 11.8% |
mineo | 9.3% |
nuroモバイル | 5.2% |
※これらのデータは、格安SIM携帯電話のなかのシェア率になります。
※ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手携帯キャリアを含みません。
通販サイトで有名な楽天もMVNO事業をしており、MVNO事業者のなかでトップのシェア率を誇っています。
各携帯キャリアのシェア率まとめ
総務省が発表した2017年12月の各携帯キャリアのシェア率は以下のようになっています。
NTTドコモ | 39.9% |
---|---|
KDDI(au) | 27.4% |
ソフトバンク | 22.3% |
シェア率はドコモがもっとも高いという結果になりましたが、ドコモは毎期シェア率を落としているため、今後の巻き返しが期待されます。
ソフトバンクは前期と同じシェア率となっていますが、2期前まではそれ以前よりシェア率を落としているので、まだまだ油断できない状況と言えるでしょう。
3社のなかで唯一前期よりもシェア率を伸ばしたのはKDDIで、少しずつではありますが確実にシェア率を上げています。
携帯キャリア会社が苦戦を強いられるなか、好調にシェア率を伸ばしているのが格安SIMのMVNO事業者です。
MVNO事業者と契約する人はどんどん増えているため、今後ますます携帯キャリア3社を脅かす存在になる確率が高いと言えるでしょう。
- クイックチェンジ編集部
- クイックチェンジ編集部は、キャリア決済現金化に関するさまざまな知識、携帯電話のお役立ち情報をいち早くお伝えするために日々活動しています。こちらの記事に対し、ご意見、ご要望など御座いましたらお問い合わせフォームより編集部までご連絡ください。お送り頂いた内容を確認した後、次回の更新時に反映させて頂きます。