キャリア決済が不正利用される4つの原因と対処法

年々巧妙化が進むフッシング詐欺。

その影響によりキャリア決済が不正利用される事例も増えつつあります。

キャリア決済の不正利用を防ぐには一体どうすればいいのでしょうか?

本記事では「キャリア決済が不正利用される主な4つの原因と対処法」について詳しく解説していきます。

また、万が一キャリア決済が不正利用被害に遭った場合の連絡先についても紹介するので、いざというときの予備知識としてご覧ください。

それではさっそく見ていきましょう。

キャリア決済が不正利用される4つの原因

キャリア決済が不正利用される事例が年々増えつつあるとお伝えしましたが、一体なぜキャリア決済は不正利用されるのでしょうか?

考えられる原因を4つほどピックアップしてみました。

  • フィッシング詐欺によるデータ抜き取り
  • ID・パスワードの使い回し
  • スマホの紛失・盗難
  • 非公式アプリの脆弱性を悪用される
これら4つの原因がキャリア決済の不正利用に繋がることが多いです。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

フィッシング詐欺によるデータ抜き取り

もっとも一般的なフィッシング詐欺はSMSなどを使って偽サイトへ誘導する手口です。

偽サイトに個人情報を入力した時点でその情報は悪意ある攻撃者へ渡ってしまい、最終的に悪用されるという流れですね。

SMSが認証手段として使われるようになってからSMS経由のフィッシング詐欺が増え始めました。

その中でも以下のようなメッセージはフィッシング詐欺の可能性が非常に高いですね。

  • 未納料金が発生しています。
  • 料金の滞納が確認できました。

また金融機関を騙るSMSが送られる事例も確認できています。

世間的な知名度が高い会社、サービスからのSMSとはいえ、文面をしっかり確認しないとキャリア決済の不正利用に繋がる可能性があることを理解してください。

ID・パスワードの使い回し

複数のサイトで同じID、パスワードを使い回していると、一つ突破された時点でその他多くのサイトが不正ログインの被害に遭う可能性があります。

推測されやすいID、パスワードを使っている人は、知らない間にキャリア決済を悪用され突然膨大な請求が届くかもしれません。

スマホの紛失・盗難

スマホを無くしてもセキュリティがしっかりしていれば無事手元に帰ってくる可能性は十分考えられます。

とはいえ外出中どこかにスマホを置き忘れてしまうと、不正利用のリスクが一気に高まるのも事実。

特にセキュリティが低い場合は要注意。

例えばパスワードロックを設定していない、また設定していたとしても「0000」「1234」など予測しやすいパスワードは、悪用される可能性が十分考えられます。

非公式アプリの脆弱性を悪用される

アプリはApp StoreやGoogle Playなどの公式ストアからダウンロードしますよね?

App Store、Google Playに掲載されているアプリは審査を通過しているので安全に利用できます。

ですが一部例外があることも覚えておいてください。

それは公式ストアを通さずに提供する「非公式アプリ(野良アプリ)」の存在。

アンドロイド向けアプリに多いですね。

この非公式アプリには、最初からID、パスワードを詐取するつもりで作成されたものがあるんですよ。

非公式サイトによって詐取されたIDやパスワードはなりすましに利用され、キャリア決済のみならずあらゆるサイトで被害に遭う可能性があります。

キャリア決済が不正利用されたときの対処法

キャリア決済が不正利用されてしまったら一体どのように対処すればいいのでしょうか?

それは次の2つになります。

  • 契約中の携帯電話会社に連絡する
  • 各公的機関に連絡・通報する
キャリア決済が不正利用されたことで焦る気持ちも分かりますが、冷静に・正しく・迅速に対処しなければ状況は改善しません。

焦らず・慌てず、これら2つの対処法を念頭に行動してください。

また各項目の詳細については以下にて詳しく解説します。

契約中の携帯電話会社に連絡する

キャリア決済の不正利用が判明したら、まず契約中の携帯電話会社へ連絡しましょう。

年々増え続けるフィッシング詐欺の救済案として、各携帯電話会社はキャリア決済の不正利用被害に対する補償制度を導入しています。

補足説明

被害補償制度とは、不正に利用された金額を携帯電話会社に補償してもらえる制度です。

被害報告をすれば返金や補償に対応してもらえるので慌てる必要はありません。

ただし、警察に被害届を提出するなど別途対応が求められる場合もあるため、必要な対応はしっかりおこなってください。

各キャリア決済連絡先一覧

Myページにログイン後、サポートセンターに連絡してください。

また被害状況はできるだけ明確に伝えるのがベストです。

各公的機関に連絡・通報する

上記項目でも触れた通り、各携帯電話会社の不正利用被害に対する補償制度を受ける中で、警察に被害届を提出するよう指示されることがあります。

不正利用被害を報告する意味でも被害届の提出は忘れないようにしてください。

また警察署ではサイバー犯罪相談窓口にて今後の対応を教えてくれます。

分からないことは逐一聞いて抱えている不安を解消するのもいいかもしれません。

それでも不安が解消しない場合、消費者ホットラインに連絡してみてください。

心配事や悩み事を相談できる最寄りの消費者生活相談窓口を案内してもらえます。

補足説明

消費者生活相談窓口とは、事業者から商品を購入したり、サービスを利用した際に生じた問題に関する相談窓口です。

消費者ホットラインの連絡先は「188」をダイヤルするだけ。

不正利用被害に対する心配事や悩み事は一人で抱え込まずに相談窓口を積極的に活用しましょう。

キャリア決済の不正利用を防ぐ6つの方法

先ほどの項目では「キャリア決済が不正利用されたときの対処法」について解説しましたが、不正利用を未然に防ぐための対策も重要です。

そこでここからは、キャリア決済の不正利用を防ぐ6つの方法を紹介。

  • スマホのロック機能を有効化する
  • ID・パスワードは使い回さない
  • 2段階認証でセキュリティを強化する
  • アプリは公式のみ使用する
  • キャリア決済の利用限度額を制限する
  • SMSで届いたURLには簡単にアクセスしない
キャリア決済が不正利用されたとしても補償制度で救済してもらえることは間違いありません。

ですが、それ以前に不正利用被害に遭いたくないですよね?

以下にて解説する6つの方法を理解し、普段のスマホ管理に取り入れることで、キャリア決済の不正利用被害に遭う確率を大きく減らせます。

リスク管理を事前に身に付けておくという意味でも一度目を通しておいてください。

スマホのロック機能を有効化する

常にスマホを使う人にとって煩わしく感じるロック機能。

ですが、万が一のことを考え必ず有効にしておきましょう。

今現在、スマホは次の3つの方法のいずれかでロックします。

  • 顔認証
  • 指紋認証
  • PINコード
顔と指紋による生体認証が最も高いセキュリティを誇ります。

自分以外の人にはロック解除することができませんからね。

暗証番号で解除するPINコードロックも用意されていますが、生体認証に比べるとセキュリティは低いです。

不正利用被害の対策として考えるならやはり生体認証でのロックがベストでしょう。

ID・パスワードは使い回さない

あらゆるサイトやアプリでID、パスワードの入力が求められます。

そのため同じIDとパスワードを使い回している人も多いのではないでしょうか?

ID、パスワードをすべて同じにしていると、一つ突破されただけであらゆるサイトへの不正アクセスを許してしまう可能性があります。

とはいえ各サイトやアプリで常に別のID、パスワードを設定すれば、把握しきれなくなる問題が発生するのも事実。

そこで注目してもらいたいのがパスワード管理アプリです。

パスワード管理アプリは、業務用システムやウェブサービスで利用するID、パスワードの保存・自動生成・入力をするソフトウェア。

補足説明

App StoreやGoogle Playのアプリ検索で「パスワード管理」、「パスワードマネージャー」と入力すれば、さまざまなパスワード管理アプリが見つかります。

強力なパスワードを自動生成できる上に保存管理まで可能な便利ツールなんですよ。

設定したIDやパスワードが分からなくなってしまうトラブルも起きないため、より万全なセキュリティ対策を実装できます。

2段階認証でセキュリティを強化する

2段階認証とは、IDとパスワードを入力した後に別の認証方式を入れることで、より厳重なセキュリティを作り上げる対策です。

これまではSMSやメールによる2段階認証が主流でしたが、最近では音声通話による認証やアプリ認証、トークンによる認証、物理デバイスによる認証など新たな方式が追加されています。

ID、パスワードによる認証方式は知っている人なら誰でもログインできますが、2段階認証なら本人確認の通知を許可したデバイスを持っている人しかログインできません。

  • ID、パスワードを知っている
  • 2段階認証のデバイスを持っている
この2つの条件によって強固なセキュリティが形成されるというわけです。

2段階認証を設定することでセキュリティレベルが格段にアップすることを覚えておいてください。

アプリは公式のみ使用する

「キャリア決済が不正利用される4つの原因」の一つとして「非公式アプリの脆弱性を悪用される」とお伝えしました。

公式ストアを通さずに提供する非公式アプリ(野良アプリ)の存在ですね。

この非公式アプリ経由でのトラブルを防ぐには、App StoreやGoogle Playといった公式アプリストアしか使わないのがベスト。

App Store、Google Playに掲載されているアプリは審査を通過しているため安全に利用できますからね。

そもそも非公式アプリのような怪しいアプリには手を出してはいけません。

正規ルートでダウンロードした安全性の高いアプリしか使わないよう注意してください。

キャリア決済の利用限度額を制限する

キャリア決済の利用限度額は「最大100,000円/月」になります。

もちろん契約年数や利用状況によって「最大30,000円/月」、「最大50,000円/月」の人もいますが、直近で使う予定がなければ一時的に利用限度額を制限しておくのも不正利用対策に有効です。

なぜなら利用限度額を制限することで、キャリア決済が不正利用されたとしても被害を最小限に押さえることができるから。

キャリア決済の限度額は各携帯電話会社のマイページからいつでも変更できるため、その都度設定・変更することをオススメします。

SMSで届いたURLには簡単にアクセスしない

ここ最近、あらゆるパターンのフィッシング詐欺メッセージがSMSを通じて届くようになりました。

  • サイトの未払いが発生しています。
  • 荷物をお届けしましたが不在でした。

これら2つは代表的なメッセージですね。

他にも通信事業者や金融機関を騙るメッセージ、カード会社や消費者金融を騙るメッセージなど内容はさまざま。

身に覚えがある内容だとついクリックしてしまう気持ちも分かるのですが、ここでいったん手を止めてください。

フィッシング詐欺メッセージの特徴として、SMS用に短くまとめられている、また日本語の文章に違和感があるものが多いです。

SMSのメッセージが届いたらまずは文面をみて判断し、どうしても気になるならウェブブラウザを使って公式サイトにアクセスしたあと、公式サイトの問い合わせフォームからサポート側に連絡してください。

この手順を習慣化すればSMSを通じたフィッシング詐欺メッセージに引っかからなくなります。

まとめ

本記事では「キャリア決済が不正利用される4つの原因と対処法」について解説してきました。

キャリア決済が不正利用される原因の多くはセキュリティ意識の低さにあります。

  • スマホのロック機能を常時有効にする
  • IDやパスワードの使い回さない
  • 2段階認証を導入する
このような基本的な対策だけでもセキュリティレベルは格段にアップするんですよ。

もっといえばネットリテラシーを高め、怪しいアプリを的確に見抜く力も身に付けたいところですが、スマホユーザー全員ともなると正直難しいでしょう。

だからこそセキュリティの重要性をしっかり理解し、最低限の対策は取るべきなんです。

とはいえ万が一キャリア決済が不正利用されてしまったら、早急に携帯電話会社へ連絡し適切な対応をおこなってください。

警察に被害届を提出しなければいけないなら速やかに提出する。

不正利用被害に遭わないことが一番ベストですが、不正利用被害に遭ったとしても救済処置が用意されているので、慌てず落ち着いて取るべき対応をおこなってください。


クイックチェンジ編集部
クイックチェンジ編集部
クイックチェンジ編集部は、キャリア決済現金化に関するさまざまな知識、携帯電話のお役立ち情報をいち早くお伝えするために日々活動しています。こちらの記事に対し、ご意見、ご要望など御座いましたらお問い合わせフォームより編集部までご連絡ください。お送り頂いた内容を確認した後、次回の更新時に反映させて頂きます。