キャリア決済を利用するときに気をつけるべき注意点とは?

現金不要で料金を支払えるキャッシュレス決済は、政府の後押しもあり日本全体で大きな話題となっています。

そんなキャッシュレス決済の手段として「キャリア決済」を愛用している人もいらっしゃるのではないでしょうか?

キャリア決済はモバイル端末からすぐに支払いできるため、暮らしの中で一番身近、また一番実用性のあるキャッシュレス決済手段だといえます。

ただし気をつけるべき注意点をしっかり理解しておかなければ、キャリア決済そのものが利用停止になったり、悪意ある第三者に不正利用される恐れもあるんです。

キャリア決済利用者としては、キャリア決済の注意点をよく理解した上でトラブルを回避する心構えを整えておくと安心。

そこで今回は、キャリア決済を利用して日が浅い初心者にも分かりやすいように、「キャリア決済の利用時に注意すべき点」について解説していきます。

キャリア決済ってどんなサービス?

キャリア決済とは各携帯電話会社が提供するキャッシュレス決済サービス。

主にインターネット上で料金を支払う際に利用するのですが、QR決済アプリなどと連携することで各アプリの残高チャージ方法としても利用できます。

一般的なキャリア決済は以下の3つ。

  • d払い・ドコモ払い
  • auかんたん決済
  • ソフトバンクまとめて支払い

またキャリア決済を利用するメリットは次の通り。

  • クレジットカードを持っていなくてもネット上で決済できる
  • 各携帯キャリアの公式決済サービスなのでセキュリティ面で安全
  • 利用代金は翌月の携帯電話料金と合算して請求される

キャリア決済を利用する際に気をつけるべき注意点

キャリア決済はモバイル端末からサッと料金を支払える便利な決済サービスですが、もちろん注意点もあります。

ここからはキャリア決済を利用する上での注意点について詳しく見ていきましょう。

モバイル回線から利用する

キャリア決済はモバイル回線からでなければ決済できない仕組みになっています。

これはキャリア決済のID、パスワードが悪意ある第三者に盗まれた場合の不正利用を未然に防止するための対策です。

たとえば「ドコモ払い」を「Amazon」で利用する場合、初回登録時は必ずドコモの契約回線に紐づくdアカウントでログインしたスマホ、タブレットから認証をおこなう必要があります。

またソフトバンクまとめて支払いを利用する場合、契約している携帯電話に暗証番号が送られてくるため、携帯端末自体がなければ利用できません。

このようにキャリア決済は基本的にモバイル回線を経由して利用するサービスなのです。

Wi-Fi回線や自宅のインターネット回線からでは利用できませんので注意してください。

ちなみにauかんたん決済は他のキャリア決済と異なり、au対象サービスを契約していれば利用できます。

つまりモバイル回線でなくてもキャリア決済を利用できてしまうのです。

ただしauかんたん決済を利用する際、サービスの契約に紐づいたau IDを利用する必要があります。

au IDそのものはau契約者以外でも作成できるため、すでに複数のIDを持っている人もいらっしゃることでしょう。

しかしauかんたん決済に紐づいていないau IDでは、auかんたん決済を利用できないのです。

複数のIDを管理している人は、どのau IDがauかんたん決済と紐づいているのか確認しておきましょう。

携帯電話料金を滞納しない

キャリア決済は利用しやすいという点が最大のメリットになりますが、逆に使いすぎてしまう心配もあります。

限度額が設定されているとはいえ月に最大10万円と高額。

計画的に利用しなければ料金を払えずに困ってしまう可能性だって十分考えられるんです。

料金を支払えない状態が続けば滞納扱いになり、携帯電話会社が料金未回収リスクを回避するため、キャリア決済の利用限度額を下げてしまうこともあります。

また最悪の場合、携帯電話会社からの信頼度が一気に下がり、キャリア決済の利用そのものを禁止される危険性もあります。

キャリア決済はクレジットカードと同じで手元に現金がない状態でも決済できますよね?

現金が実際に減るわけではないので、「まだ使える」と気を緩めてしまい、限度額の上限ギリギリまでキャリア決済を使ってしまう事態にも繋がります。

これはキャリア決済に限らず他の決済サービスにもいえることです。

キャリア決済など直接現金が減らない決済システムを利用するときは、自分が後どれくらいの金額を利用しても大丈夫なのか定期的に確認することをおすすめします。

もちろん最初から滞納するつもりでキャリア決済を利用するのは厳禁。

キャリア決済は設定画面で月の利用上限額を決められます。

使い過ぎを防ぐためにも自分のキャパを超えない限度額に設定しておきましょう。

第三者にログイン情報を教えない

キャリア決済を第三者に不正に利用される事件の影響により、各携帯電話会社がセキュリティをさらに強めています。

もともとクレジットカードとは異なり、個人情報を入力しなくても携帯端末を介すことで決済できるキャリア決済は、セキュリティという視点から考えるとかなり安全な決済方法なのです。

ではなぜ不正利用といった事件が起きてしまうのか?

それは利用者自身が何かしらの方法でキャリア決済のID、パスワードを第三者に教えてしまったからです。

キャリア決済はモバイル回線に紐づいているアカウント情報が分かれば悪用されてしまう可能性があります。

当然ですがキャリア決済を利用するためのID、パスワードは第三者に絶対教えてはいけません。

たとえ身内や友達であってもです。

キャリア決済を利用する際はID、パスワード、そして認証番号などを厳重に管理し、自分以外の人に教えないよう注意してください。

要注意!キャリア決済は分割払いに対応していない

キャリア決済はミニクレジットカードともいえる存在です。

クレジットカードと同じようにインターネットサービスで買い物できる。

またその場で決済できますし、利用した代金は翌月の携帯電話料金と合算して請求されます。

クレジットカードで買い物したときのような扱いですよね?

しかしクレジットカードと違い分割払いには対応していません。

たとえば5万円の商品を3回払いしたいと思っても、キャリア決済では自動的に一括払いとなります。

そもそもキャリア決済の最大限度額は10万円。

もちろん10万円も十分高額ですが、分割払いしないといけないような高額商品、サービスの利用は想定されていないのです。

分割払いを利用したいならクレジットカードを利用しましょう。

キャリア決済を狙ったフィッシング詐欺に騙されるな!

近年話題になっているのがフィッシング詐欺によるキャリア決済の不正利用。

ここからはフィッシング詐欺の手口、また被害に遭わないための対策方法について紹介していきます。

フィッシング詐欺の手口とは

フィッシング詐欺とは「phishing」と書き、「sophisticated(洗練されている)」と「fishing(釣り)」を組み合わせた造語といわれています。

その名の通り相手を巧妙にだまし(釣り)、IDやパスワードなどの重要な情報を奪い取る行為です。

ある種クレジットカードよりセキュリティ性の高いキャリア決済は、フィッシング詐欺の被害を受けにくそうなイメージがあるかもしれません。

しかしフィッシング詐欺の怖いところは、「ソーシャルエンジニアリング(技術に頼らない個人情報奪取手法)」だという点です。

まず犯罪者はユーザーの携帯電話へSMSを送ります。

そこには「電話代が高額になっている」というメッセージ内容、他にもURLが記載されています。

「電話代を確認しないといけない」と思ったユーザーは、URLをクリックし指定のWebサイトへアクセス。

そしてアクセスしたWebサイトにキャリア決済のIDやパスワード、認証情報などを入力してしまいます。

すると後日、SMSで「キャリア決済が利用されました」という身に覚えのない利用情報が届きます。

これがキャリア決済を狙ったフィッシング詐欺の手口。

「URLをクリックしないといけない」と思わせるような内容で心理的に揺さぶりをかけ、SMSに記載してあるURLに誘導し、アクセス先のWebサイトで個人情報を盗み取るのです。

騙されてしまったとはいえ個人情報をユーザー自身が自発的に教えてしまえば、いくらキャリア決済のセキュリティ性が高くても不正に利用されてしまいます。

たとえるなら知らない相手に自宅のカギを渡してしまうような状況と同じです。

フィッシング詐欺被害に遭わないために

フィッシング詐欺の危険性は各携帯電話会社に十分認知されています。

最近ではフィッシング詐欺に遭った被害者のために、各携帯電話会社が不正利用された金額の補償などを規約に追加しました。

しかし補償が追加されたといっても、フィッシング詐欺に遭わないよう対策しておくのが一番です。

フィッシング詐欺被害に遭わないためには、私たちがネットリテラシー(インターネット上の良識)を身につけておく必要があります。

まずSMSが送られてきた際、そのタイトルと内容をよく確認しましょう。

「あなたのアカウントが危険」など不安を誘うような内容、また合わせてURLが記載してある場合、URL先のWebサイトで個人情報を盗み取ろうとしている可能性が高いです。

そして記載されているURLが下記に当てはまらない場合、そのSMSは詐欺メールの可能性が高いです。

ドコモhttps://www.nttdocomo.co.jp/
dメニューhttps://smt.docomo.ne.jp/
au IDhttps://id.auone.jp/
au Webポータルhttps://portal.auone.jp/
ソフトバンクhttps://www.softbank.jp/
My SoftBankhttps://my.softbank.jp/

上記に当てはまらない場合、そのSMSは詐欺メールの可能性が高いです。

最初は詐欺メールの見極めに苦労するかもしれませんが、慣れてくるとSMSを見ただけで「このメールは詐欺の可能性が高い!」と直感的に見抜けるようになります。

そこまでのレベルになればフィッシング詐欺に遭う危険性も大幅に減少されます。

このようにフィッシング詐欺被害に遭わないようにするためには、私たち一人ひとりがネットリテラシーを高めなければいけません。

インターネットの普及が著しい今現在だからこそ、必要最低限の知識は身に付けておかなければいけないのです。

キャリア決済を利用するなら計画的に

今回はキャリア決済を利用する際の注意点について紹介してきました。

キャリア決済を利用する場合、基本的な使い方を理解した上で注意点にも気をつけなければいけません。

当たり前ですが利用した代金は必ず払う。

滞納してはいけません。

フィッシング詐欺被害に遭わないようネットリテラシーを高める。

キャリア決済を便利に活用するためにもこれらは特に意識する必要があります。

またインターネット上で決済が完結するキャリア決済は、実際に現金が減るわけではないので使いすぎてしまう危険と隣り合わせ。

あくまで自分のキャパを超えない範囲で利用することを心掛けてください。

先のことをしっかり考えた上で計画的にキャリア決済を利用しましょう。

クイックチェンジ編集部
クイックチェンジ編集部
クイックチェンジ編集部は、キャリア決済現金化に関するさまざまな知識、携帯電話のお役立ち情報をいち早くお伝えするために日々活動しています。こちらの記事に対し、ご意見、ご要望など御座いましたらお問い合わせフォームより編集部までご連絡ください。お送り頂いた内容を確認した後、次回の更新時に反映させて頂きます。